G20の成長目標は拘束力を持たない
「オーストラリア・シドニーで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は23日、世界経済の成長率を『5年で2%以上』底上げする目標を明記した共同声明を採択して閉幕した。新興国の減速や欧州の回復の遅れを踏まえ、世界経済の成長を高め、雇用拡大につなげる狙いだ。日本も医療や農業を柱とする成長戦略の抜本的な強化を迫られそうだ」。(2014.2.24日経新聞)
G20が数値目標を設定することがどれだけの意味を持つのだろうか。ほとんど無意味に近い。なぜならいかなる拘束力も持たないからだ。
しかも目標を達成するためにどのようなアクションプランが必要かについては何も議論されていない。したがってアクション面でのチェックもできないから、この目標は達成に向けての保障手段ももたない。
本当は何をなすべきなのか
『5年で2%以上』という目標は、「少なくとも世界経済を縮小均衡にもっていかないようにしましょうね」くらいの意味合いしか持たない。
とするなら5%という数字を掲げることよりも、リーマンショックのような経済破たんを今後なんとしてでも回避するために、世界中の英知を集め、3年以内にそのために何をなすべきかの結論にたどり着こう、と言うような共通目標を掲げるべきだ。
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