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24日 7月 2014

中国食品の安全性のためになすべきこと

 

「食の安全・安心が再び揺らいでいる。中国の食肉加工会社、上海福喜食品(上海市)が使用期限の切れた食肉を使っていた問題で、同社から仕入れていた日本マクドナルドとファミリーマートは鶏肉加工食品の販売停止に追い込まれた。繰り返される食品工場でのずさんな管理や異物混入に、企業は妙手を見つけられないでいる」。(日経新聞朝刊2014.7.24)

 

業務委託を行う以上、製造工程や流通工程に対しする厳しい検査を当然行い、それに合格することをもって契約が成り立っていたはずだ。しかしその厳しい検査をもってしてもとんでもない実態を見抜けなかった。

 

使用期限を過ぎた原料を使用するばかりが、テレビで流された映像は床に落ちたものを再びラインに戻すなど、信じられない光景の連続であった。

 

「上海福喜はマクドナルドのグローバルな品質管理基準に適合すると指定された食品工場だ。日本マクドナルドは2002年から取引していたが、ずさんな体制を見抜けなかった。米マクドナルドのドン・トンプソン最高経営責任者(CEO)は22日、同問題について「少し、だまされた」との認識を示した」。(同)

 

上海福喜は米大手食品企業の資本が入っているが、資本が入っていても経営管理や品質管理にまで立ち入ってコントロールする対象でなければ、関連会社であっても安心できないということだ。

 

筆者は6,7年前に青島の日系食品加工工場を見学したことがある。理研ビタミン傘下の甘海老加工工場、ホタテ加工工場や加ト吉(現テーブルマーク)傘下の鶏肉加工工場などだ。

 

どの工場でも日本国内工場のレベルをはるかに上回る品質管理が徹底して実現されていた。例えば日本で寿司だねに使う甘海老の加工工場では、北欧から輸入された殻つきの甘海老をひとつずつ手で殻をむき、頭を落とし、水洗いする工程に多くの作業者が群がって熱心に作業していた。

 

こうして殻をむいた甘海老はトレイに整列して乗せられ、トレイごとに品質管理者のチャックが施され、異物混入がないこと、からのむき方が規格とおりであることなどがチェックされ、品質規格に外れていればすぐにやり直しが命ぜられていた。

 

品質規格に合格したトレイの出来高に応じて賃金が支払われるという報酬体系であったから、作業者はそれこそ目の色を変えて作業に取り組んでいた。

 

人手をかけて、一つひとつ丁寧な作業を行い、作業の質に応じて報酬がきまるという仕組みが日本以上の水準での品質保証を可能にしていたということだ。

 

また作業者に対する5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)も徹底していて、まさに品質に関する意識を徹底的に深化させることも怠りなかった。

 

こうした事例から類推すると、中国で加工した食品の安全性を確実なものにするには、少なくとも日本の食品企業の連結対象子会社にして、日本的品質管理の意識とスキルを徹底して組み込む努力が不可欠であると考えざるを得ない。

 

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