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10日 11月 2020

DXによる民主主義のイノベーション

2020年11月8日の日経新聞のコラム「風見鶏」で、DXと民主主義のイノベーションについての、興味深い論考が開陳されている。

 

民主主義は現在二つの厳しい課題に直面している。

一つ目の困難は代議制民主主義が抱える民意の反映の不完全性だ。

選挙制度によって選出された政治家が長期に渡って、多様な政治課題に対して「民意を汲んで」意思決定に加わるという代議制は、その全ての課題に民意が反映されるとは限らない。

つまり選民が自らに投票した市民の声を、その時々の多様な課題に正確に反映することにははじめから無理があるということだ。

 

二つ目の困難は情報の非対称性だ。

行政が生み出す情報は政府や自治体などの行政側に集積され、その情報への市民によるアクセスはきわめて限定されている。

さらに個々の市民に関する情報も行政に集約され、この情報に対する市民によるアクセスもきわめて限定的だ。

 

DXの活用によって代議制の限界を超えようとする試みが始まっている。

一つにデジタル直接民主主義がある。

「『複雑さを増す社会において大きな統治機構が全てを決める方法は限界にある』。ITを使い地域社会の問題解決をめざす一般社団法人『コード・フォー・ジャパン』の関治之代表理事は語る。市民一人ひとりが行政の主役になる。従来は物理的に難しかったそんな方法も『今ならテックの力で可能になる』

日本でも一部の自治体が導入を進める『デシディム』というプラットフォームはその一例だ。単なる掲示板ではなく議論の流れや賛否の状況をわかりやすく可視化し、テックで熟議を促す。開発したバルセロナは都市再開発の議論に4万人が参加し、約1500の行動計画が生まれたという。

」。

 

行政によるデータの独占に対しても、DXを活用して風穴を開けようとする挑戦が始まっている。

分散型ネットワークの試みだ。

 

「エストニアの電子政府は分散型台帳技術のブロックチェーンを使う。国は国民の情報を電子化するが、データは個人の手にあり他者のアクセスを管理・把握できる。『データ主権を個人に戻す思想』といえる」。

 

行政が作成する情報はことごとく電子化され、ブロックチェーン技術によって管理される。

そこでは一旦登録された情報は改竄、削除は行うことはできず、この情報に対するアクセスの事実も記録される。

そして情報に対するアクセスは法的に認められた権限を有するものに与えられる。

この権限をデジタル直接民主制によって市民の総意によって決定することで、現在民主主義の抱える二つの課題は解消に向かうことになる。

 

政府が取り組もうとする行政のデジタル化はこのような「民主主義のイノベーション」の実現というビジョンを掲げることではじめて、まさしく世界で最先端のデジタル国家の形成が可能になる。

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