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10日 1月 2022

脱炭素時代の半導体に日本の勝機あり

名古屋大学教授天野浩氏へのインタビューが日経新聞1月10日付に掲載された。

台湾、韓国に席巻されて見る影のない日本の半導体産業。

この状況を一変する技術開発が天野氏のリードのもと進行中だ。

大電流、高電圧のもとで活用されるシリコンに変わる素材「Gan(窒化ガリウム)」だ。

EV、携帯電話基地、データセンター、再生可能エネルギーの蓄電・送配電システムで使われる、電力供給半導体や電圧、周波数を変える半導体(パアワーデヴァイス)の素材がシリコンに変わってGanに置き換わる。

欧米も取り組んでいるが、日本には何年も追いつけないノウハウがある。

すでに天野氏はGan半導体の製造技術を確立している。

30年停滞を続ける日本の産業構造の高度化の突破口がGanによって開ける。

それを担う企業家精神に溢れる企業家の出現が待たれている。

 

「半導体の素材といえばシリコンというのが常識かもしれない。だが、シリコンにも向いている用途とそうでない用途があって、これからは向いていない用途が増える。引き金を引くのが世界的なカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出実質ゼロ)の動きだ。そうした分野で注目されるのが化合物半導体だ。中でも、窒素とガリウムが結合したGaNに大きな市場ができる」

 

「簡単に言えば、シリコンは低い電圧、小さい電流のもとで効率的に働く性質がある。ロジックやメモリーという形でパソコン、スマートフォンの演算処理に使うのはそのためだ」

 

「一方、これから需要が広がるのは高電圧・大電流での用途だ。電気自動車(EV)、携帯電話基地局、データセンター、再生可能エネルギーの蓄電・送配電システムがそうだ。それらに使う電力供給半導体や電圧、周波数を変える半導体はパワーデバイスと呼ばれ、GaNが材料に適している。シリコンでは電気抵抗による電力喪失が大きく、効率が悪い」

 

「米欧も取り組んでいる。それらが何年も追いつけないほどのノウハウが日本にはあると思う。日本は材料分野に強みがある。シリコンでは台湾や韓国、中国との競争が激しく、今から巻き返すのは難しい。後追いをするより、GaNの新市場で先行したらどうか。GaNを含め、化合物系の半導体はシリコンを使う半導体の1000分の1程度しか市場規模がない。せっかくの好機でもあり、国内企業の手で世界に広げてもらえたらありがたい。昔のようなアニマルスピリッツに期待している」

 

「基地局やデータセンターの電源装置はおそらくGaNに置き換わっていく。データセンターについて言えば、通信に遅延が起きないよう、利用者の多い都市部に置くケースが増えているが、寒冷地でないことが多く冷却装置が要る。その点、GaNだと空調がなくても動く。シリコンが生み出した経済圏があるとしたら、それを動かすのがGaNだと考えればわかりやすい。5G(第5世代移動通信システム)も『ビヨンド5G』もGaNがあればこそ、能力を発揮できるわけだ」

 

「技術的には安心して使ってもらえるところまで来た。製造技術もあるが、残った課題が事業化の担い手を見つけることだ」

 

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